第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。

東京でも「赤ちゃんポスト」が開設され、
実際に、赤ちゃんが預けられたという報道を目にしました。
赤ちゃんの命が救われたことについては、ただただ「よかった」。
「なんとか救いたい」という病院側の想いも、記事を通して伝わってきます。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23315407.jpg

よく読むと、熊本の病院では「こうのとりのゆりかご」、
東京の病院では「ベビーバスケット」という名称が使われており、
「赤ちゃんを預かる」ことにふさわしいコトバが選ばれていることに、
安堵しました。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23330329.jpg

「ポスト」というコトバに対して、赤ちゃんの尊厳を軽んじるような、
物質的で冷たい印象を受けていたからです。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23320413.jpg

とはいえ、社会的には総称があったほうがよいとも思います。
そこで、自分なりにいくつかの代案を考えてみました。
「赤ちゃんの命の扉」
「ベビーほっとステーション」
「ベビーエントランス」
いかがでしょうか。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23362768.jpg

名称については、私がかかわる分野でも、違和感を覚える表現があります。
たとえば「メタボ予備群」というコトバ。
私はこの表現を、できれば使いたくありません。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23424463.jpg

一般的に略語は、親しみやすさや軽さを出すために用いられます。
しかし、「メタボリックシンドローム」を「メタボ」と略すと、
医学的な深刻さが伝わってきません。

そればかりか、見た目(とくにお腹まわり)を
揶揄するような印象さえ受けます。
その結果、対象の方を軽んじてしまう印象につながるのではないかと感じています。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23434151.jpg

さらに「予備群」というコトバにも、問題があるように思います。

『広辞苑』で「予備」を引くと、「あらかじめそなえること」
「前もって用意しておくこと」とあります。
まるで、自分からメタボリックシンドロームになる準備をしているかのような
印象を受けてしまうのです。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23543619.jpg

また、「予備軍」というコトバを参考に、「軍」では印象が強すぎるために
「群(むれ)」を使ったのかもしれません。
けれども、人を「群れ」として表現すること自体が、
やはり不適切に感じてしまいます。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_23565514.jpg

そのように表現された対象の方の気持ちを思うと、
どうしても違和感が拭えません。
どう思われますか。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_00014895.jpg

特定保健指導は、「健康改善のスタートライン」に立った方を応援する制度のはず。
だからこそ、私はこのように考えています。
「健康維持サポート層」
「健康リスクフォロー層」
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_00015358.jpg

このような表現で、対象の方をサポートさせていただくこと。
それが、健康支援者としての私のあり方であり、理想とするかかわり方です。
コトバ自体にも、健康度を左右する要素があることを
健康支援者の1人として、肝に銘じたいと思います。
第5回:「メタボ予備群」は使いたくないコトバ。_e0493651_00061470.jpg

by yuki-corp | 2025-06-27 00:06 | 健康 | Comments(0)

栄養士さんや保健師さんたちのスキルアップの場として、「学Being(マナビーイング)」という、オンラインによるサポートシステムを立ち上げました。そこでの体験や問題点などを、発信していきたいと思います。


by yukicorp